2020/10/1 試作ブロック 16t×40×40 SS400

加工設備 CO2レーザー

加工ポイント ①板厚に対して小径の穴あけ!

加工ポイント ②直接タップを立てられる下穴!

m3 ブロックm3 ブロック2

 

 

 

 

今回紹介するのは、試作品のブロックです。一見、ただの穴のあいたブロックですが、16tは弊社の定常在庫のSS400の中で最も厚い板であり、これ以上厚いSS400のレーザーカットは、受注前にご相談を頂いてから承っております。また、板厚が厚いことに関する加工ポイントが大きく分けて2点ございますので、ご紹介します。

加工ポイント ①板厚に対して小径の穴あけ!

レーザーカットにおいては、基本的に小径の穴ほど加工が難しく、目安として板厚よりも小さい径の穴はあけられないということが言われています。しかし、この製品にあいている一番小さい穴は、直径2.5Φです。先ほどの目安からかけ離れており、目安が間違っているのではと疑われる方もいらっしゃるかも知れませんが、これは弊社のレーザーオペレーターが閃いた特殊な加工方法によって可能になった加工です。

m3 ブロック3

 

 

 

 

加工ポイント ②直接タップを立てられる下穴!

ところで、厚板に小径の穴をあける際には、もう一つポイントがあります。それは、材料のレーザー焼けです。レーザーカットは切断の際に材料に熱がかかるため、焼き入れという処理を行った時のように材料が硬くなってしまいます。軽度なら特に問題はありませんが、もし重度のレーザー焼けがタップの下穴をあけた際に起きてしまうと、せっかくあけた下穴にタップの刃が立たず、タップが立てられないということになってしまいます。

そのためタップの下穴をあける際には、レーザー焼けが起こりにくいように気をつけて加工を行うのですが、厚板の切断時は材料にかかる熱も大きくなりやすいです。したがってこの製品のように、M3タップの下穴である2.5Φの穴を16tの板にあける際には、細心の注意を払って加工を行うことで、そのままタップの立てられる下穴にしています。

以上の2点がこの製品を製作するポイントです。ここまでお読みいただいて、「小さい穴をあけるだけなら、苦労してレーザーカットでやらなくても、ドリルで開ければいい」と思われる方もいらっしゃるかも知れません。しかし、短納期と低価格を実現しお客様に喜んで頂くために、弊社では出来るだけドリルを使わず工数と作業時間を削減じているのです。ぜひ、16tまでの板の小径穴あけ加工、タップ加工は川地鉄工にお任せください。

それでは今回はこの辺りで失礼致します。営業担当、井上でした。

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